今月の初め、「片岡鶴太郎展」を見に行きました。絵画、着物染付け、陶器など、100点余りが展示されていました。彼の作品を見たのは初めてだったのですが、繊細でとてもあたたかみのある作品に心うたれました。
題材は、野菜、椿、子猫、魚など、身近なものが多く、淡い色、色のにじみぐあいがきれいで、やさしい表情のある作品ばかりでした。
例えば、カレイなら、カレイ1匹だけが描かれているのですが、それだけでも何とも味のある絵で、しばらく見入ってしまいました。
そういえば、いつも目にしている食材や、物を、こんな風にじっと見ることなんてないなあと思いました。
普段の食事も、テレビを見ながら食べることが多く、はたして何を食べているのかちゃんと見ているかと聞かれたら、
とても見ているという自信はありません。
展示された作品の中には、小さな額にはいった、お菓子の柿の種やにぼしの実物大の絵があり、彼の遊び心も感じられる、とてもいい展示会でした。